そこに山があるからエベレスト?

   

「そこに山があるからだ」という有名な登山家の言葉がありますけれど、私には山登りの楽しさというものがどうにもわかりません。

 

10年ほど前のことですが、学生時代の友人と飲んでいる時に、彼が「最近は山登りを趣味にしている」というので驚いたことがあります。秩父あたりの日帰りできる山を、休日のたびに独りで「征服」しているのだそうです。

 

 

どこが面白いのかと尋ねると、彼は「頂上に登ったものにしかわからない」と言います。「理屈抜きに一緒に登ってみよう」と誘われ、「試しに」と登ることに。子供の頃から不思議に思っていた「山登りの魅力」とやらを理解できるかもしれない、と期待しました。

 

 

西武秩父線の駅で待ち合わせて「初心者向け」の山を目指します。ヨタヨタしながらも何とか頂上にたどり着くと、空気は澄んで清々しい。美しい景色を見ながらおにぎりを頬張ります。ビールもうまい。彼は「な、わかるだろ?これだよ。これが山の魅力だよ」と、誇らしげに力説します。

 

 

全然わかりませんでした。頂上からの景色が素晴らしいとは感じましたが、登るのは辛かった。しかも、登った分だけ下らなければなりません。これがさらに辛い。結局、山登りはそれっきりです。

 

 

三浦雄一郎さんがエベレスト登頂に成功されました。世界最高齢記録の80歳。「歳をとっても夢を実現することはできる」ということを実践した素晴らしい快挙です。

 

 

事前に心臓手術を受けてチャレンジしたそうです。相当な努力をされたことと思います。「人生これ以上ないという気分」とコメントされていましたが、本当に羨ましい限りです。そんな気分をぜひ味わってみたいと心から思います。

 

 

それでも私は山に登りたいとは思いません。「そこに山があったら登らない」タイプなのでしょう。

 -ライター水野秀次の「時代を斬る」コラム

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